あくまで食事療法、運動療法が基本です!!! 忘れないでくださいね。
薬剤は補助です。血圧や脂質は薬剤そのものの効果が十分なために食事療法や運動療法をしのぐ力があります。しかし糖尿病治療薬にそれは望めません。
注射ではない服薬する薬剤の種類は5種類あります。いずれの薬でもHbA1Cが適切な値(少なくとも6.5以下)になれば良いわけです。併用も行われています。
1)SU薬:アマリールに代表される薬です。他の古典的SU薬は使われる頻度がずいぶんと減りました。SU薬の良いところはA1Cを下げる効果が比較的しっかりしていることです。デメリットとして①長期使用してくると効き目(A1C低下効果)が十分でなくなる。この理由は空腹時の極端な食欲(強い空腹感)が食べ過ぎを助長する。②膵臓が疲弊してインスリン分泌能がさがると考えられています。
1)’グリニド:ファスティック、スターシス、グルファストなど。SU薬の効果を短期間に強力に効かせることで、従来のSU薬の欠点を改良した薬剤。食前の極端な食欲を抑制できる、インスリン分泌能を保持できる可能性など。ただし1日食前3回服用です。
2)ビグアナイド:グリコラン、メルビン、メトグルコ(グリコランと同じ薬)。アシドーシスが惹起されるのではということで、全く使われなくなったことがありましたが、逆に近年その大量療法が効果があり、またアシドーシスも注意して使用すれば起こりにくいことが分かり、最近注目されている薬です。大量療法はメトグルコだけで1日3回・1回3錠服用です。便秘や下痢などがおこりますが、安全な薬剤でインスリン抵抗性を改善すると考えられています。
3)DPP4阻害薬:ジャヌビアまたはグラクティブ、エクア、ネシーナなど。糖尿病治療の根幹を変える薬剤の一種。2010年に発売された。治療効果が良ければA1Cで1くらい下げる。1日1回ですむ。いつ服用してもよい。副作用は現在までほとんど報告されていない。しいて言えば高用量のSU薬との併用で低血糖。未知の問題:免疫系への影響、単独の効果として心血管系の保護など。
4)αGI:グルコバイ、セイブル、ベイスン:腸管で糖分吸収を遅らせるため、血糖の上昇が緩やかになるくすりです。効果があるのはグルコバイとセイブルです。ベイスンの効果は弱い。毎食前3回服用であるため、服用を忘れる場合が多いようです。ガスがたまりやすく、軟便、下痢などの症状が出やすいです。
5)チアゾリジン:アクトス。以前に比べると大変影の薄くなった薬剤(以前もあまり処方されることはなかった)。インスリン抵抗性を改善するといわれるが、治療効果が不安定なこと、女性は浮腫や骨折が起こりやすいこと、アメリカの試験結果ではSU薬のA1C低下効果と差がないことなどのために使用頻度が減っている。
今後注目される薬:SGLT2ブロッカー。腎臓内の尿細管に存在する糖分を再吸収するトランスポーター(輸送体)を阻害する。その結果、尿中に大量の糖分(1日量100g。400キロカロリー分)が排泄される。大きな副作用はまだ報告されていない。利点は1日400キロカロリーのカロリー損失が生じるので、おのずと食事療法としてー400キロカロリーに相当する。よって理論的には1600キロカロリーの食事療法が必要な人でも2000キロカロリー位の食事摂取が可能となる場合もある。まだ使用できない。2013年ころには使用できると考えられる。


