メンタルヘルス(心療内科)について
生活習慣にかかわる疾患におけるメンタルヘルスを診療しています。
IBS(Irritable Bowel Syndrome)について
最近IBSという言葉をテレビなどでよく見ますね。当サイトはIBSの検索でホームページを見て頂くことが最も多いクリニックだとのことですので、IBSについて少し解説します。
IBSとは機能性胃腸障害の一つで、精神的な状況とかなりリンクしています。女性もかかりますが、ほとんどが男性です。年齢的には若年から高齢まであらゆる年齢層にみられます。
主な症状
主な症状は下痢や軟便など。特に朝。電車に乗るとか、通勤のときとか、または会議の前とか、ストレスがすこし多くかかるときに、腹痛があったりなかったりして、下痢をすることが多いです。なかには便秘が続き、そのあと下痢になってしまう人もいます。 また本を選ぶときとか、何か迷ってしまう時などもこの症状が見られます。判断を催促されたりするときも下痢したりします。
血便、嘔気はありません。下痢は1日のうちで一時的で、いつでも下痢ではありません。下痢も様々で水のような下痢から軟便程度までさまざまです。土、日な どの休日には下痢は見られないこともあります。尿意を主よす人もいるようですが、多くは下痢単独であることが多いようです。
随伴症状として、顔面紅潮、動悸、冷え(男性でも冷えはあります)、肩こり、頭痛など。場合によっては抑うつ気分もあります。不眠、不安、無気力などです。
楽しいことをしているときにこの症状はほとんど見られません。大腸検査をしても正常であることが多いです。血便は見られません。
原因
ストレスが原因でおこることが多いようです。器質的な病変が腸管に見つかることはありません。そういう意味で機能的胃腸障害と考えられています。ストレスがどうして下痢をきたすかの本質的メカニズムは分かっていません。人間は緊張すると失禁しますが、便失禁もよくあることです。 交感神経の緊張が便通をきたすことと関係があるようです。
治療
現在イリボーという素晴らしい薬剤が使えるようになり、下痢軟便症状をとることができるようになりました。以前は抗コリン薬や整腸剤、コロネル(ポリフル)などを朝昼晩3回服用したり、場合によってはデパスなどの抗不安薬を併用することもありました。とはいえストレスをコントロールすることも大事です。しかしストレスというのは本人が認めたがらないこともあったり、コントロールできない場合(通勤など)もあったりするので、 ストレスへの対処は簡単ではありません。
内科では心理面でのサポートが少し弱いので心療内科ばあいによっては精神科に受診していらっしゃる方も多いと思われます。心理的ストレスが体の機能的異常をきたすような疾患群を心身症といいますが、IBSはその一典型といえます。
睡眠障害
睡眠障害について
寝つきが悪い(入眠障害)、寝た気がしない(熟眠感の欠如)、朝早くおきてしまう(早朝覚醒)、睡眠途中で何度も起きる(中途覚醒)などがあります。実は睡眠の意味、理由は現在のところ不明です。また睡眠がどのようにして起こり、どのようにして覚醒するのかもわかっていないことが多いです。このことについては日本の世界的研究者である柳澤正史先生(テキサス大学教授)が有名です。この睡眠と関連する物質にオレキシンというのがあり、オレキシンが摂食と深いかかわりがあることが分かっています。
原因
背景にストレスがある場合、気分障害などの鬱状態の一症状である場合、睡眠リズムの異常、その他精神疾患の一症状である場合などがあります。特別な原因もないこともあります。ただし多くは何らかの原因があることが多いです。
治療
原因の除去というのが基本ですが、上述のとおり原因はわからないことがほとんどです。原因除去とともに薬物療法を行うことが多いです。
薬物療法
障害されている睡眠パターンによって薬物療法は異なります。 一番多い入眠障害には睡眠導入薬が使用されます。熟眠障害や中途覚醒には中長期型睡眠薬も使いますが、抗不安薬のほうが起床時の覚醒感がよいようです。最近では背景にある鬱ないし適応障害などの精神症状にアプローチして睡眠障害を治療する方法が用いられることも多くなってきています。睡眠導入薬がよく効くと熟眠感が得られることが多いです。睡眠中にはREM睡眠、nonREM睡眠などといって睡眠深度のリズムないしサイクルがあるようで、このリズムが睡眠中に得られると熟眠感が得やすいということのようです。したがって睡眠導入薬は睡眠深度リズムの振り子のような役割をすると考えられています。
これらの睡眠障害は基本的に昼間起きて夜寝るというパタンが障害されていることを指します。シフト勤務または夜間の仕事のために日中睡眠をとらなければならないような場合にこれらの薬物が奏功することにはなりません。
睡眠障害の薬を一度飲んでしまうとずっと飲みづつけたり、または量が多くなっていくのではないかということで不安に思っている方も多いです。実際飲み続けることもあります。ただし量的に過量にならなければ服薬によるクオリティーの改善をとる方が多いです。
睡眠障害改善薬の目的は日中の行動や日中の生活のクオリティーを守ったり、改善したりすることにあります。 睡眠障害改善薬は睡眠の質を改善はしてくれますが、睡眠の質そのもののために服薬するのではありません。睡眠の質を求めて服薬すると薬が効かなかったり、服薬量が多くなっ たり、多種類になったり、それでもうまくいかずに薬をどんどん変えてみたりという悪いパタンになってしまいます。
睡眠導入薬には習慣性のあるものもあります。エリミンという薬剤については薬の有用性にくらべて弊害が多いと考えられるため、当院では処方いたしません。エリミンに変わりうる薬剤を指定することはできません。それでも1週間の休薬でかなりエリミンの作用を”忘れる”ことができます。しかし多くの方々はエリミンでの睡眠が”快い”ものとなっているので、一種の依存が生じてしまい、なかなか中止することができません。このような場合には精神科の専門施設で睡眠障害への系統的アプローチをしていただいて、治療をしていく方が良いと思われます。
また処方箋の発行に関してはかなり気をつけておりますが、万一不正な使用の場合には処方箋の発行はいたしません。
薬剤の選択は基本的に医師が行います。中には今までに飲んだ薬がよいからといって、”なになに”という薬剤がほしいとおっしゃる方もいらっしゃいます。これは良いことではないことが多いです。薬剤の処方については医師とよく相談して(まずは医師の勧めをよく聴いて)適切な処方をしてもらいましょう。
当クリニックではこのような診療方針で、睡眠障害を拝見しております。
レストレスレッグス症候群:むずむず脚症候群
足がほてって眠れない、足がだるくて眠れないなどの症状により生活に支障が来る症候群です。
Restless Leg Syndromeとか、下肢静止不能症候群とかと言ったりします。
Wikipediaに詳しく書かれていますので、参照してみてください。
この状態は脳内ドーパミンの異常が多いようで、最近ビシフロール(0.125mg)を就寝前2時間前に服用すると改善がみられることが多いです。そのほかにも治療薬はあります。
また一部には貧血などでも起こりえますので、まず”足がむずむずする”などの症状で睡眠が阻害されている場合は受診してみたほうがいいです。
一般診療の医師には場合によってはこの症候群を理解していない場合もあるので、PCでその場で調べてもらうくらいがいいかと思います。
摂食障害
拒食または過食および嘔吐を繰り返す場合
当クリニックでは拝見しておりません。この疾患群は専門の心理士とともに十分な時間をかけて治療したほうが良い結果があるので、専門施設への受診をお勧めします。このような方々は過食を止めたい嘔吐を止めたいという気持ちが強いのですが、その根底にはある種のストレスがあり、このストレスの行き場として拒食、過食および嘔吐があるといわれております。ある種のストレスとは多くは母親との確執にあると考えられております。詳しくは専門の先生に相談なさることをお勧めします。


