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2007年10月4日(木)

プロフェッショナル

 先日医療のプロフェッショナルな方々の番組がありました。それぞれにプロフェッショナルとしての姿勢に大変感服いたしました。

 私も医療の一端を担うものとして、プロフェッショナルであるための考えも一応は持っているつもりであります。しかしそれはテレビに出てくるような、”神の手”でもなんでもなく、医療の一部を担うべき一人としての自覚程度にすぎません(だから普通の医者なのですが)。

 私は現在開業医という仕事を選んでおりますが、私のところにお見えになる患者さんはみなごくありふれた、医療を要する状況をお持ちになっていて、私がおこなっております医療行為は、”この人でなければできない”というような特殊な治療や技術を要するものではありません。医者としてごく普通に拝見する病気です。つまり風邪であったり、下痢であったり、腹痛であったり、高血圧、脂質異常、糖尿病、そしてちょっとおちこんでいたり・・・、という方々です。

 医療を要する状況というのは幅広いものです。時には非常にまれな場面もあります。私も大きな施設で働いていたときはそんな場面にも何回かでくわしました。

しかし大多数の方々が必要としている医療は、日常的に、誰にでも起きうる状況であることが多く、テレビに映るわけでもありませんし、ことさらの感動を呼ぶものでもないでしょう。

 だからといって患者さんをないがしろにすることはしていないつもりです。自分の役割を、与えられたものと信じて、日々の業務を淡々とさせていただいています。お見えになった方々全員が再びお見えになることは無理としても、多くの患者さんが再来していただけるのは、医師としての、素朴な喜びです。

 それでもときどき、”神”であることを要求されるときがあります。

”今日、どうしても飲み会があるので、体調悪いから治してくれ、”とすごまれたり、

”仕事がいそがしいので、熱が39度でも働かなければならない。どうにかして、”とふらふらになりながらお願いされたり(こういうとき、お仕事を何とか終わらせて差し上げたいなぁ、と本心から思うのです)、

”今は普通でわるいところもないのだけれど、もっと健康でいたいから何とかして、”といわれたり、・・・。

 どの方々もそれぞれに困ってお見えになるわっけですから、何とか答えて差し上げたいとも思うのですが、不幸にして”神”ではないために、どうしようもできずに、右往左往してしまいます。このような場合、”はい、わかりました”ともいえず、”そんなことできないです”ともいえず、歯がゆい返事しかできない私は、やはり普通の医者だなあ、とつくづく思うのです(あとあと考えると、普通とかいうこと以前かもしれません)。


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